現実に働きかけるのか、働きかけないのか?
とにかく現在のテーマと向き合って書き続けている春樹氏は ポジティブに評価できるが 小説を単行本で出版しなくなってしまった龍氏にはネガティブな評価をせざるを得ない…… というのは、わたしは違うと思っています。 むしろ、小説の出版が途絶えている龍氏はそのままの形で、小説を出... 続きをみる
読書感想文+アルファ……的な「あれこれブログ」
とにかく現在のテーマと向き合って書き続けている春樹氏は ポジティブに評価できるが 小説を単行本で出版しなくなってしまった龍氏にはネガティブな評価をせざるを得ない…… というのは、わたしは違うと思っています。 むしろ、小説の出版が途絶えている龍氏はそのままの形で、小説を出... 続きをみる
加藤典洋氏の 『村上春樹は、むずかしい』(岩波書店) には 氏の 「村上春樹と村上龍」 についての評価があり 村上龍がすでに小説家としての第一線から引いて久しいのに 村上春樹の方は第一線に立ち続けている、という意味のことが書かれていますが わたしはそれを読んで (ギョッとした) ようなところが正直... 続きをみる
その、リアルな世界を (十分に把握すること) はとてもムリ っていう感覚は 村上春樹の小説では すでに当然というか 前提になっているような 気がしますけれど けっしてそれは 「最初から」 ではなかったと思います。 村上春樹氏が本当の意味でリアルな世界に (別れを告げた!) のは、やはりあの 『世界... 続きをみる
前回、『魔の山』の序文というかまえがきが 大げさな感じがするって書きましたけど かつてのドイツ系の教養小説って 人間世界の普遍性に迫る……みたいな気概で 書かれていて それは いまのわたしたちの周りでよく聞かれる 「世界観」 の世界とは、まるで別物の世界を相手に してい... 続きをみる
『魔の山』は 「人生をいじくり回してはいけない」 と、声に出して言っているわけではありません。 でも、その序文を読むと 第一次世界大戦前のヨーロッパにはあった 人間の成長ステップと言いますか、それなりに豊かな人びとの話とはいえ じっくり教養を蓄えて 「いっぱしの人間になる!」 みたいなモデルコース... 続きをみる
『魔の山』にも 『世界の終りと(以下略)』にも 共通して言えると思って、前回の記事で 「人生をいじくり回してはいけない」という 水木しげる先生のご本のタイトルを出した のですが 『世界の終りと(以下略)』の方は 主人公の「僕」の脳内が、文字通りいじくり 回される話なので 納得して頂けると思います。... 続きをみる
しかし『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』 と『魔の山』の組み合わせって…… 自画自賛ですけど (よくも思いついたな) って。 この二つの小説が正反対の向きを持っている と考えてもいいし たがいに同じものを目指している、と見ても いいように思えます。 村上春樹... 続きをみる
古典と呼ばれるすべての作品のことを もちろんわたしは知りませんが 少なくとも自分が読んだ限りでは みんな時間の流れ方が違います。 昔に書かれたものなんだから 違ってて当たり前と言えば当たり前 なのですけれど、その違ってる時間に 入り込めるということ自体がオドロキ であり慰めというか。 第1次世界大... 続きをみる
やっぱり昔に読んだ吾妻ひでおさんのマンガエッセイ みたいな本で、編集者の問いかけに吾妻さんが 「(自分には)マンガの中に入って行っちゃいたい、みたいな気分があるんだよ」 とおっしゃっていたのを覚えていますが わたしも小説の読者として、その物語の中に入り込んで (ぬくぬくとしていたい) みたいな気持... 続きをみる
テキトーもいいとこですが 加藤氏のあの本が見つかるまで 『魔の山』 の方の話をします。 村上春樹さんの 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』 を再読しようと思い立ったとき ほどなく 『魔の山』 もいっしょに読もうか…… という気になったのは 今から考えると多分... 続きをみる
『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』の再読を始めたら (あれ、なんか暗い……) と思った。 昭和の60年代にこれを初めて読んだときは 『羊をめぐる冒険』 をワクワクしながら読んだときの体感が 残っていて それで今度は、それがないから暗いと思うのか? でも考えて... 続きをみる
再読の『世界の終りと(以下略)』ですが。 読み出してすぐに (あれっ?) と思ったのは (調子が暗い) ということでした。 壁に囲まれた (逃れられぬ街) の方が暗いのは当然ですが 物語はそっちからは始まりません。 冒頭は「僕」がエレベーターに乗って顧客のもとへ向かうところです。 つまりワンダーラ... 続きをみる
では村上春樹さんの 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』の方から。 この小説、新刊で出たのが1985年で、多分その翌年くらい までには読んでいると記憶しているのですが、ちょっと怪しい。 でもそれから何年も経たずに『ノルウェイの森』が出ていて この二つの小説 もちろん中味がぜんぜん別ですけ... 続きをみる
初投稿です。よろしくお願いします! 上の画像と何の関係もないんですが、これから ポツポツと読んだ本の話など書き込んでまいります。 昔は(三十年くらい前には)面白い小説に どっぷりとはまり込んで日常から離脱する…… みたいなことがときどきあったのに いまや年寄になって、特... 続きをみる